どんぐり小児歯科さん見学レポート

by inoueshika on 12月 5, 2018

どんぐり小児歯科さん見学レポート
歯科衛生士 東岡 友紀


一昔前に比べて子供の、う蝕罹患率は下がったとはいえ、まだまだ学校歯科検診の用紙を貰ってから歯科医院を受信されるという方は多いのではないでしょうか。
今回小児歯科専門で診療されている、どんぐり小児歯科さんを見学させて頂くにあたり、保護者の方とスタッフの方との関係性の築き方について学ばせて頂きたいと考えました。なぜなら保護者の方からの信頼と協力を得ないと定期的な受診にはつながらないと思ったからです。
まず医院に入って驚いたのは、たくさんのユニットが所狭しと、並んでいる事でした。背もたれが寝た状態のユニットで、タービン、バキューム等のハンドピースがユニットの肩の辺りに付いている物ですので、ユニットの数が沢山ある中でも必要な空間は保たれていました。その中で、ドクター、スタッフの方共に無駄なく動いておられました。子供を飽きさせる事無く早く治療を終わらせる事ができるように様々な工夫がされていました。
また、定期健診でいらっしゃっている子供さんも沢山おられました。フッ素塗布に至ってはイオン導入にてされていましたのでとても興味深く見させて頂きました。どの子も嫌がらずにイオン導入用のトレーをくわえている所を見ると子供さんへの理解、協力を得る為の教育がしっかりとなされているのだと感じました。定期健診の後に保護者の方に検診結果を説明されていたのですが、う蝕の症例や進行図をファイリングした物を使いより細かく説明されていました。保護者の方に歯科への意識を高めて頂く事で今後のコミュニケーションも取りやすくなるのだと感じました。
当医院は子供さんよりも、大人の方、特に高齢者の方が来院される事が多いですから、その方の特徴にあった診療を心掛けさせて頂いております。ですが今回の見学を経て、子供さんや大人の方に関わらず、どんな方にも分かりやすく説明をしていくという事を今一度見直していこうと思います。

 

どんぐり小児歯科さん見学レポート
歯科助手  吉田 光代


私は、小児歯科へ足を踏み入れるのが約20年ぶりでした。初めて務めた医院に小児専門のフロアがあった為、週に2日ほどはそのフロアの助手をしていました。子供が苦手な自分には合ってないと思い、往診グループにいかせてもらったことを思い出しながら【どんぐり小児歯科】さんへ向かいました。

朝の朝礼が終わり診療時間が始まると、受付にはたくさんの子供さんが待っていてどんどん診療室に入ってくるのに、まず圧倒され挨拶の言葉さえ出ませんでした。午前中は就学前の子供さんが多く、泣き声も飛び交う中での治療や衛生士さん方の定期健診、そして院長先生の矯正相談。8台あるチェアーがフル回転でした。午後からは小学生の子供さんが多くみられ、午前中と同じように先生と衛生士さんは手を止めるひまも無く治療にかかっておられました。

治療中に泣きわめき暴れる子供さんへの対応や、治療のアシスタントの手際の良さ、怖がらせないようにバキュームの音をすぐに止めてあげる配慮など、長年歯科に務めてきた自分にかけている部分を認識できたことと、治療をする子供さんだけでなく保護者さんとのコミュニケーションの取り方や説明などにかける時間の先にある信頼関係の作り方など学ぶところが多かったです。

院長先生の矯正相談の合間、資料を取りにフロアを歩きながら保護者さんや子供さんに声をかけながら歩く先生の姿を見て、歯科助手としてではなく子供を持つ親として安心感がでました。息子は1歳なる前から歯科、耳鼻科、内科で12年間同じ先生に診ていただいてます。家からは遠いし混んでいるのに何故そこに行くのか理由を聞かれると何て答えるのかを考えてみたら、やはり信頼関係があるからです。保護者よりも子供本人が先生やスタッフの皆さんへの信頼関係が大きいと思います。わざわざ学校を早退させ、泣く子供を頑張って【どんぐり小児歯科】へ連れて行く保護者さんの気持ちがよく分かりました。

院長先生が話してくださった「スタッフが時間をかけて作り上げた信頼関係を治療でドクターが潰すわけにはいかないし、逆にドクターとの信頼関係をスタッフが潰してもだめ。子供たちとの信頼関係がないと治療は絶対にできないんです。」この言葉は、小児歯科だけではなく一般歯科や医療機関で働く私たちにはとても大切なことだと改めて思い、また子供が苦手と思っていた自分の考えを改めなおしました。

 

どんぐり小児歯科さん見学レポート
歯科助手   太田 愛美


今回、医療法人 どんぐり小児歯科 を見学させていただきました。小児歯科に入るのは自分が幼少時以来で、通っていた頃の記憶も曖昧なので実質初めての経験でした。

当院に初めて来られるお子さんは大体診療室に入ってすぐに泣き始めてしまいます。私は学生時代、保育士と幼稚園教諭の免許を取得しているのでお子さんの扱いは慣れているつもりでいましたが、歯医者に来るお子さんは機械を使うときの音に不快感を抱いたり、白衣=注射・痛みを連想してしまったりと恐怖心が強く、私たちの言葉が届かないことがよくあります。そういった時にどういった声掛けをして治療へ促しているのかを勉強させていただこうと思い今回の見学に臨みました。

保育士・幼稚園教諭の実習や勉強の中で子どもが泣いていると、何が原因で何がダメなのか、説明をして理解できるように促していました。そして私はある程度話せて意思の疎通が出来る子どもには『むし歯があると治療しないといけない』ということを話の中で理解してもらおうとしていました。

どんぐり小児歯科ではそういった説明もしていましたが、どの衛生士の方もまずどんな機具を使うのか子どもに見てもらい、口腔内に入れ一段階ずつクリアしていき、治療に臨んでいました。治療中に泣いてしまいそうになると子どもの目線の先にあるテレビに意識を逸らさせたり、治療とは関係のない話を持ち出し気を紛らわせたり、ふざけている子どもには厳しくしたりと子どもの様子を見ながら声掛けをしていました。今、どんな言葉をかければ治療がスムーズに進行するのか、どんな言葉を子どもが欲しているのかを即座に汲み取り声掛けをするのがとても重要だと感じました。

当院に来る子どもの数はそれほど多くはないですが、来院された際は子どもの小さな変化を見逃すことなく、安心してもらえるような歯科助手にならなければいけないと思いました。