丈夫な子、優しい子、賢い子に育つために!!

by inoueshika on 4月 19, 2021

テーマ:丈夫な子、優しい子、賢い子に育つために!!
講師:有田 信一先生    
受講日:令和 3年4月4日
場所:京都テルサ テルサホール

レポート:東岡 友紀(歯科衛生士)

今年度の講演会では、講師の有田先生が長年実践してこられた出生直後からの早期予防矯正についてお話を伺いました。
様々な症例別の経時的変化をスクリーンにて見させていただきましたが、長期的にみた身体の身体的変化や、口腔内の変化を知ることができて、とても興味深くお話を伺いました。子供を取り巻く環境は年々変化していく為、その時代に沿った治療が必要になってくるのだと思いました。
その中で、乳前歯萌出期の臼歯部の垂直的距離や、第一乳臼歯の咬合の有無で離乳食の選択を行うという事をお話しいただきました。これまで私が見聞きした方法とはまた違い、新しい選択法であったので、とても勉強になりました。沢山選択肢があれば、患者さん一人一人に合ったアドバイスをする事ができます。実際私も子育て中に感じた事ですが、つい子供の発育進度を周りのお友達と比べてしまいストレスを感じてしまう事ってよくあるのではないでしょうか。離乳食に関しても育児書やネットにある情報ばかり気になって、焦りを感じてしまうお母さんたちが多いように思います。様々な選択肢を私たちが持つことで、歯科の立場からお母さんを助け、子供たちが健やかに育つよう関わっていけると思いました。
また、このように早期に矯正介入を行うと、患者さんには長期に亘って通院していただくことになります。その分患者さん側には身体的にも金銭的にも苦労が増えることになります。その為私たちスタッフは、スムーズに安心して治療を進める事が出来るよう、患者さんとドクターとの橋渡しをしていかなければならないと思いました。

吉田 光代 (歯科助手)

今回の有田先生の講演は、予防矯正の視点でも「不正咬合の要因の視点・食べる機能が育つ視点・鼻呼吸機能を育つ視点・運動機能が育つ視点」と4つの視点から詳しく話してくださいました。
不正咬合の視点では、筋機能訓練(MFT)の大切さと理解、そして家庭での親による指導がいかに大切かの話が聞け、食べる機能の視点では、歯列咬合の発達過程と調理形態の話や食事の際の保護者の注意点などの話が聞けました。一緒に食べて食事の楽しさを伝えることや、保護者が口を閉めてしっかり噛む姿をみせるなど、普段の生活の中で保護者ができる大事なことはたくさんある事を改めて考えさせられました。鼻呼吸の視点では、耳鼻科での手術後のケアは歯科の務めという先生の考えや、運動機能の視点では乳幼児の姿勢発達について詳しく話が聞けました。
予防矯正の治療では、不正咬合の要因は生活であること、そしてその生活を分析することの大切さや、最善の治療の為患者様との情報の共有と治療計画の説明や治療の経過の共有がいかに大事かを自分自身よく理解し、今後の院長の治療の助手を務めていきたいと思いました。